虹色のトロツキーを全巻読んだ

虹色のトロツキーを全巻読んだ

虹色のトロツキーを全巻読んだ

幼い頃に記憶と家族を失った日蒙二世の青年・ウムボルトは、赤化運動の折、憲兵に捕まり拷問を受ける。しかし、関東軍参謀・辻政信によって釈放され、日本軍統治下の満州に建てられた建国大学に入学する事になった。そこで、ロシア赤軍を創ったトロツキーが父の知り合いであること、自分はトロツキーを招き入れる為に軍上層部の思惑によって学校に入れられた事を知らされる。旧満州を舞台に日本軍の政治的陰謀に巻き込まれながらも、強く生き抜く青年の物語が今はじまる。

満州国の話

まず、これは難しい話ですね。石原莞爾や辻政信、この辺りのビッグネームであれば、歴史に多少なりとも興味がある、私程度の人間でも知っていますが、トロツキーなんて、それなりの歴史好きでも、知っている人は少数派になるのではないか?と思います。

また、そもそも舞台となっている満州国自体が歴史的に短い寿命だったのに加えて、多少なりとも知れば、日本に良い点が少ないので、進んで勉強をしよう。と思える人も少ないのが実情だと思います。

最近になって扶桑社から、それなりに人気が出ていそうな満州国についての書籍が出版をされたみたいですが、多分扶桑社の時点で読む価値は薄いですかね。最近増えている、日本が良い事をしたんだよ。と言う論調で結論ありきの内容の書籍のイメージを持っています。こうした日本人の自尊心を取り戻す。と言う関連本は多いのですが、歴史的に見て、根本的に合っているかどうか?の問題で、疑問があるのも多いのも事実ですね。少なくとも百田がそうしたイメージをしっかりと作ってくれました。

虹色のトロツキーをより楽しむ為に

虹色のトロツキーですが、最近、ちょっと満州にはまっていた感じで、事前に読んでいて良かった!と思える作品があります。

図説 写真で見る満州全史


まずは、こちら。写真集になります。虹色のトロツキーについては単行本・文庫版、二種類出ていると思いますが、いずれにしても写真の展示はありますけど、少ないとは思いますし、私は文庫版で読んだので掲載をされている写真も小さかったです。

こちらの写真集を見て頂ければ、当時の満州の街並みなを視覚的に見ておく事で、作品を読んでいてよりイメージしやすくなります。

五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後(読んだ方が良い)


続いては、こちらの作品となりますが、こちらは絶対に読んでおいた方が良いです。

虹色のトロツキーの主人公となる、ウムボルトは建国大学に編入をしてくる設定になっているのですが、この漫画を読んだ人で、建国大学自体を知らない人も多いと思います。下手をしたら、漫画に寄せて作成をした架空の学校。と思っている人もいるかもしれませんが、実在した学校になります。

あとがきとかを読めば分かるのですが、あとがきって、結構微妙で読まない人も多いでしょうからね。

その建国大学の卒業生にインタビューをしている書籍が上記で紹介をしている書籍となっていて、非常に秀逸な作品となっています。

満州国関連で、私自身が読んだ作品は上記のみとなりますが、かなりリンクをしている部分がありまして、読んでおいて良かった!と思えました。

石原莞爾や辻政信、この辺りの作品については幾らでも出ていると思います。自分の好みに合わせて、事前に読んでおく事で、虹色のトロツキーをより深く楽しむ事が可能となりますので、是非!

あとは、テーマとして工作員がキーワードになっている作品となります。そう考えると、以下の作品も読んでおく事で、当時の世界情勢とかも深みが増すかもしれません。

帝国陸軍 知られざる地政学戦略 見果てぬ「防共回廊」(お勧め)

葛藤と彷徨う個人

理想を目指す個人と支配を目指す国家との狭間でのせめぎ合い。一言で言えば、そんな感じの作品になると思います。

漫画にはなるのですが、史実ベースとなっているので、史実を大きくねじ曲げるような事は特にありませんので、結論を知っているだけに、途中で登場をする良い人とか、あー、死んでしまうんだな。とか思ったりもしましたね。

当時の複雑な満州事情を、いきなり理解をするのは難しいですし、私程度の人間は勿論、理解をしていないのですが、取りあえず読んでおく事で、一定の知識の膜みたいものを自分の中で作る事は出来ました。

あとがきも読むべき

安彦良和先生が直に関係者へのインタビューをしているのかどうかは分からないのですが、今からもう20年近く前の作品となっていて、まだ存命だった方も多いと思います。

あとがきでは、そうしたインタビューなどが掲載をされていて、これは読む価値が充分にありますね。今からでは、もう聞く事が出来ない話になります。作中の最後にウムボルトの息子も登場をしたり。と一定水準以上の救いも用意をされていましたので、読み終わった後に、戦争物特有のひどい絶望感を感じる事もありませんでした。

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