内容紹介
引退を表明していた歴史作家・望月真司のもとに、「和宮の謎」が持ち込まれる。幕末維新の動乱期、孝明天皇の異母妹である和宮(親子内親王)は、徳川家茂に降嫁。公武合体の象徴となった。「謎」は、その皇女和宮の肖像写真とされる人物が別人であることや、発掘された遺体から、なぜか左手首だけが失われていたことなどを告げていた。調査を開始する望月。やがて、謎に包まれた和宮の生涯と、和宮に関わる人物たちの発言、行動から明治維新最大のタブー“天皇すり替え”の核心が浮かび上がってきた! 小社より平成26年4月に刊行された『幕末 戦慄の絆』に大幅に加筆修正をして文庫化。
出版社からのコメント
遺骨、肖像画、銅像…… 皇女和宮の「左手首」はなぜ消えたのか? 皇女和宮は「明治天皇の秘密」を知っていた。彼女をめぐる3人の男から、幕末維新の謎が解き明かされる!内容(「BOOK」データベースより)
引退を表明していた歴史作家・望月真司のもとに、幕末の動乱期、公武合体の象徴にもなった皇女和宮の「謎」が持ち込まれる。その「謎」とは、和宮の肖像写真とされる人物が別人であることや、発掘された遺体から、なぜか左手首だけが失われていたことなどを告げていた。調査を開始する望月。やがて、謎に包まれた和宮の生涯と、和宮に関わる人物たちの発言、行動から明治維新最大のタブー“天皇すり替え”の核心が浮かび上がってきた!著者について
加治将一(かじ・まさかず) 1948年、札幌市生まれ。米国でのビジネスを経て、帰国後執筆活動に入る。企業再生屋が書いた『借りた金は返すな!』(アスコム)、『石の扉』(新潮社)など、多岐にわたるジャンルの作品を発表。祥伝社の「禁断の歴史シリーズ」では、『あやつられた龍馬』(文庫判では『龍馬の黒幕』に改題)、『舞い降りた天皇』、『幕末維新の暗号』、『失われたミカドの秘紋』、『陰謀の天皇金貨』、『西郷の顔』と、次々と話題作を発表している。著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
加治/将一
1948年、札幌市生まれ。米国でのビジネスを経て、帰国後執筆活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
読んだ個人的な感想
あ!まだ続く!と言う事が分かるラストとなっています。今回は結構分厚い内容となっていて読むのに時間が掛かりましたが、途中参入をするのはお勧め出来ません。これまでの著者の作品の連続性の中にある作品となりますので、興味がある人は順番に読んだ方が理解をしやすいと思います。いきなり本書から入ると、え?と言う感じになってしまうシーンがあると思いますね。その辺りは要注意をして下さい。
内容としては、ネタバレになるかと思いますが、南朝革命の話になるのですが、今回の隠し球として用意をされているのがタイトルにも出ている出口王仁三郎です。この辺りは年代にもよりますが、自分と同じ年齢層の方であれば、出口汪先生をご存じの方も多いと思います。補足をしておくと、予備校の講師で現代文においては、かなり知名度が高い講師ですね。自分も色々と出口汪先生の参考書などを購入した記憶がありますが、出口王仁三郎と言う名前を知ったのは、この時が始めてですね。どういう事か?と言いますと、出口王仁三郎の曾孫が出口汪先生で、その辺りの事は、参考書のプロフィールなどにも記載をされていたと思います。
と言っても、出口王仁三郎が何をしていたのか?と言う点については、良く知らなかったのですが、本書に書かれている、エキセントリックな行動を知り、俄然興味が沸きました。
話のベースとなる南朝革命については、そのまま据え置かれているのですが、今作では中心と書かれているのが和宮とその周辺の人物になります。
シリーズ、5作品目となり、元々の書籍は数年前に出版をされており、文庫化をされたのは最近。と言う流れになるのですが、その後に特に書籍も出ていない印象なので、これでシリーズラストの作品か!と思っていたのですが、まだ続くのか。と言う感じで、ちょっと疲労感も感じます。まとめてシリーズ作品を一気に読んだので、その辺りもあると思いますが、もう南朝革命があった。と言う事で良いよ。と言う気持ちになっています。
ちょっとですね、日本人の天皇陛下に対する価値観。みたいなものが、ちょっと微妙な気持ちも個人的にはします。教科書的な事では、天皇陛下は神である。と言う事が昭和の戦争時には強化をされていき。と言うのがあったと思いますが、うーん。この辺りドゥなのでしょうね?天皇陛下は現人神と言われたら、そうでしょうね。と言う気持ちになるかと思いますが、日本人の価値観として、神=絶対的な万能な神。と言う認識はないと思います。漫画の神様である手塚先生は漫画の神様なのであって、性格としては人によりけりですが、ライバル視されている漫画家さんから見れば、最悪に近い人物ですし、野球の神様と言われたら年代にもよると思いますが、今ならイチローでしょう?その神様でされ、打率で言えば、最盛期で4割近い位で、6割は打っていないですからね。絶対的な神様の癖して半分も打てないとか、おかしいじゃないですか?
日本人の価値観としては、何でもやたらと神様にしているだけであって、天皇陛下の場合は徳の神様と言う認識だったのではないでしょうかね?物理的に不可能な事や確率として奇跡に近い物を実現してくれる。と言う意味合いの神様。と言う認識を多くの人が持っていなかったと思います。この辺りは年代的に私には分からない部分もありますが、絶対的な力を持っていた神様と認識をしていた人は少ないと思いますね。
本書とは関係のない事を書いておりますが、話を戻すと、キーマンは出口王仁三郎と言うのが個人的な認識です。
出口王仁三郎をちょっぴりと紹介
バカボンのパパじゃないですよ。出口王仁三郎さんです。一番馴染み深い点を強いてあげるとしたら、合気道の名付け親になるのかな?と思いますが、宗教家で、現在も存在をしている様々な宗教の大本となった宗教で活躍をした人物になります。ネタがない様であれば、大河ドラマとかやってみたら、波瀾万丈な人生を描けて、見ていて飽きない作品を作れそうですね。現時点では、特にまだまだ出口王仁三郎の知識もありませんので、これ位にしておきますが、実は出口王仁三郎は、、と言う展開が本書では描かれています。
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