『世界でいちばん透きとおった物語』、『逆ソクラテス』、『とわの庭』、『旅する練習』、『赤と青とエスキース』、の紹介をしているページになります。
タイプの異なる5種類の書籍を紹介
紹介をする時には一冊ずつの紹介をしていく時もありますが、たまには、ネタバレをさせない為にも複数の書籍をまとめて紹介をするのも良いかな?と思います。ネタバレをさせないように、小説の感想文を書くのは、結構難しいですからね。
『世界でいちばん透きとおった物語』、『逆ソクラテス』、『とわの庭』、『旅する練習』、『赤と青とエスキース』、こちらの5冊の文庫本の紹介となりますが、当然、全ての作品が自分の中ではお勧めするには足る。と思っているので紹介をさせて頂きます。たまに紹介をする価値がねーな。と思う作品を読む事もありますが、そうした作品はスキップさせてしまうので紹介をする事はない可能性が高いので、結果として、紹介をしている作品の多くを高評価扱いをしてしまっている形になります。
世界でいちばん透きとおった物語
“電子書籍化絶対不可能”&“ネタバレ厳禁”、30万部突破。
絶対に予測不能な衝撃のラスト――あなたの見る世界は『透きとおる』。
―――【あらすじ】―――
大御所ミステリ作家の宮内彰吾が、癌の闘病を経て61歳で死去した。
女癖が悪かった宮内は、妻帯者でありながら多くの女性と交際しており、そのうちの一人とは子供までつくっていた。それが僕だ。
宮内の死後、彼の長男から僕に連絡が入る。
「親父は『世界でいちばん透きとおった物語』というタイトルの小説を死ぬ間際に書いていたらしい。遺作として出版したいが、原稿が見つからない。なにか知らないか」
奇妙な成り行きから僕は、一度も会ったことがない父の遺稿を探すことになる。知り合いの文芸編集者・霧子さんの力も借りて、業界関係者や父の愛人たちに調べを入れていくうちに、僕は父の複雑な人物像を知っていく。
やがて父の遺稿を狙う別の何者かの妨害も始まり、ついに僕は『世界でいちばん透きとおった物語』に隠された衝撃の真実にたどり着く――。
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―――【推薦コメント】―――
・小説紹介クリエイター けんご
洗練された文章に惹き込まれ、清らかな物語に心を掴まれました。
・作家・北村薫
「 」の謎が解けた時、完結する透きとおった物語。ここに、純粋な、仕掛けへの愛がある。
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―――【著者コメント】―――
これまでの読書人生において一度だけ、読み終わった後にただ言葉を失うしかなかった、という本がありました。それに匹敵する純粋に強烈な読書”体験”を、読者にぶつけてみたい。そんな想いでこのアイディアをプロットに落とし込み、多くの方々の協力を得て本の形にしました。出版できたこと自体がすでにひとつの奇蹟です
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現在すでに2として続編も登場をしている作品ですね。私自身もすでに購入済みなのですが、まだ読む時間の捻出が出来ていません。他の作品を読破してからでないとなのですが、中々のメンツが並んでいて辿り着くのに、もう少し時間が必要そうですね。
ネタバレとしては、私自身は途中で気が付いたのですが、これ、読んだ人は全員が気が付いたのでしょうかね?ハッキリと書かれていたかどうか?もう読んでから時間が経過をしてしまっているので、忘れてしまいました。
発想としては、ほー。ぐらいなのですが、それを実践した上で小説としたしっかりとした形で表現をさせたのは作家である著者の『杉井光』の実力ですね。興味のある方は続編も購入をして、合わせて読んで下さい。
逆ソクラテス
「敵は、先入観だよ」学力も運動もそこそこの小学6年生の僕は、転校生の安斎から、突然ある作戦を持ちかけられる。カンニングから始まったその計画は、クラスメイトや担任の先生を巻き込んで、予想外の結末を迎える。はたして逆転劇なるか!? 表題作ほか、「スロウではない」「非オプティマス」など、世界をひっくり返す無上の全5編を収録。最高の読後感を約束する、第33回柴田錬三郎賞受賞作
作家は伊坂幸太郎と言う事で有名な作家さんになる訳ですが、実は私自身はこれが初めての伊坂幸太郎作品になります。
上記の引用にもありますように、こちらの書籍は短編集となります。その為、一つのストーリーを読み終えるのに時間が掛からないのが、普段は読書をしていない人には向いている点になりますが、これで面白いと思った人は他の伊坂幸太郎作品は微妙に思えるみたいです。
と言うのも、私自身はこの作品を読んで、あー、伊坂幸太郎の作品って面白いんだ。と感想を持ちながらあとがきを読んでみた所、著者である伊坂幸太郎さん自身が、自分の普段の作品とタイプが違うので、これを読んで面白い。と思ってくれた人は、他の私の作品を読んでみると、合わないかも。と言う趣旨の事が書かれていました。
以降、今の所、伊坂幸太郎さんの本については未読となっている状態です。
赤と青とエスキース
2022年本屋大賞第2位!
二度読み必至の感動作、待望の文庫化。◇STORY
メルボルンに留学中の女子大生・レイは、現地に住む日系人・ブーと恋に落ちる。彼らは「期間限定の恋人」として付き合い始めるが……(「金魚とカワセミ」)。額縁工房に勤める空知は、仕事を淡々とこなす毎日に迷いを感じていた。そんな時、「エスキース」というタイトルの絵に出会い……(「東京タワーとアーツセンター」)。一枚の絵画をめぐる、五つの愛の物語。彼らの想いが繋がる時、奇跡のような真実が現れる――。
著者新境地の傑作連作短編。
単行本で販売をされていた頃から表紙のデザインが気になっていた作品となります。表紙のデザインカラフルで目を引きますよね。
そして、こちらの作品についても有名作家さんになる、青山美智子さんの作品になるのですが、初めての青山美智子ワールドとなりました。この後に本屋大賞にノミネートをされる事になる『人魚が逃げた』、も読ませて頂きました。
どこまで書いて良いのでしょうかね?読み終わって、途中で気が付いた点もあれば、あれ?これは違うのかな?と思い、全部を読み終えて、良かった!とシンプルに思えた後に読み返してみたり、同じ本を読んだ人をTwitterで探して、この章についてですが、こう思ったのですが、合っていますかね?と質問をさせて頂いて、その人なりの解釈を教えて頂き、なるほど。。と自分の中では納得をしたり。となるのですが、上述をしているように、『人魚が逃げた』も読ませて頂きましたのたので、なるほど!これが青山美智子ワールドか!となりました。
初めての人が読むと、うん?あれ?と私と同じような感覚になるかもしれませんが、理解をしてくると、おおお!読んでいて楽しいぞ。と言う気持ちにさせてくれます。
慣れてくると、青山美智子ワールドの楽しみ方が分かるようになりますので、どこでどう繋がっていくのだろうか?と考えながら読むようになるので、ハマりやすいタイプの作家さんになりますね。
とわの庭
「生きているって、すごいことなんだねぇ」
『あつあつを召し上がれ』、『ツバキ文具店』、
本屋大賞第2位『ライオンのおやつ』の小川糸が贈る、
衝撃と感動の長編小説!
◆◆◆◆◆◆◆
盲目の女の子とわは、大好きな母と二人暮らし。母が言葉や物語を、香り豊かな庭の植物たちが四季の移ろいを、黒歌鳥の合唱団が朝の訪れを教えてくれた。でもある日、母がいなくなり……。それから何年、何十年経っただろう。帰らぬ母を待ち、壮絶な孤独の闇に耐えたとわは、初めて家の扉を開けて新たな人生を歩き出す。清潔な生活、おいしいご飯、沢山の本、大切な友人、一夏の恋、そしてあの家の庭の植物や鳥たち。盲導犬ジョイと切り拓いた新たな世界は、眩い光とかけがえのない愛に満ちていた。涙と生きる力が溢れ出す、感動の長編小説。
小川糸さんの作品については、今作が2冊目になりますね。ライオンのおやつをすでに読んでいますので、そちらに興味がある方は以下を参照にして下さい。
今作については、唐突にきっついなー。と言う形になるのですが、それでもひるまずに読み進めていくと、人間賛歌。と言う私の好きなジャンルの作品になるとは思いますが、それでも何となく後味としては苦みが残る作品でした。
そうした後味があったからか?私自身は自動生成AIで画像を作ったりして遊んでいるのですが、他の作品よりも、読んだ後の鮮烈さみたいなのが残り、この作品を画像で残したい。と言う気持ちにかられてしまいまして、思わず中途半端な状態で、本来はこの後にブラッシュアップをしていくのですが、それをしていない状態の画像となりますが、本書を読んだ人であれば分かるシーンの画像を掲載させて頂きます。

こちらの画像のシーンは本書を読んで頂けた人であれば分かると思います。ちなみに自動生成AIでここまで作るのは大変なんですよ。母親の耳が変だったり、違和感のある画像になってしまっていると思いますが、どうしてもこのシーンを画像で作成をしてみたくなったんですよね。
旅する練習
第34回三島由紀夫賞、第37回坪田譲治文学賞、ダブル受賞!
第164回芥川賞候補作中学入学を前にしたサッカー少女と、小説家の叔父。
コロナ禍で予定がなくなった春休み、ふたりは利根川沿いに、徒歩で千葉の我孫子から鹿島アントラーズの本拠地を目指す旅に出る。
歩く、書く、蹴る――ロード・ノベルの傑作!読み終えて、声をあげるほど泣いた。
大塚真祐子さん(文筆家・元書店員)「好きなこと」がなにかひとつでもある人に、絶対読んでほしい。
金子由里奈さん(映画監督)
コロナ。と言うのはあらゆるジャンルであったり業界に影響を及ぼして、今も病院などでは、働いている人達の食堂などでは黙食などが実施をされています。自分は大丈夫。とかではなく、少しはそうした働き方であったり、高齢者などにも配慮をした心を持ちながら生活をしましょうね。と言いたくなる位に、もうマスクをしなくなった人が増えましたね。
それは置いておいて、今作はコロナ禍の中での出来事をテーマにした作品となりますので、当然ながら小説の世界においても、コロナ禍をテーマにした作品も多くあると思いますが、今作がその一つとなります。面白いですよね。小説と言うのは自由であって良いのだけれども、現実世界を扱っているテーマが下地になっています。
私自身も叔父さんになりますので、可愛い姪っ子がいるのですが、読んでいて姪っ子と旅してー。と言う気持ちになりましたね。途中は割とフラットに特に大きなイベントもなく、淡々と進んでいく形になるのですが、終盤が近づくと出会いがあり、人それぞれの暮らしを感じさせる展開があり、ラストがねー。唐突過ぎて、え??となりました。
いつの間にか、感情移入をしてしまっていたのか?涙を流してしまっている自分がいましたね。著者の乗代雄介さんの作品は他は未読になりますが、興味がある作家さんの一人に本書がきっかけでなりました。
結びに
今回紹介をさせて頂いたのは、文庫本となった作品のみとなります。次は単行本の作品のみを紹介予定なのですが、すでに文庫化をされている。と言う致命的な問題がこのやり方にはある。と言う事を痛感しましたので、ちょっと別のやり方も考えてみたいな。と思いました。
紹介をさせて頂いている書籍については、どの本から読んで頂いても構いません。ただし、『世界でいちばん透きとおった物語』については、2も出ていますよ。と言う事を書いていますので、2から読むとか、そうした反抗的な態度は止めておいた方が無難だと思います。
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