1907年、山口県に生まれる。天王寺師範学校卒。武蔵野美術大学教授。文学博士。日本観光文化研究所所長。1981年没。主著は『宮本常一著作集』(30巻)『私の日本地図』(15巻)ほか多数。学術文庫に『民間暦』『ふるさとの生活』『民俗学の旅』などがある。
宮本先生が語る食の道
塩の道。と言うタイトルになっているので、一冊丸々と塩の話が続くのかいな?と思ってしまい、読み始めるまでに時間が掛かってしまった作品でしたが、なんて事はない、トータル的には、日本人の食の道について宮本先生なりの考察が書かれている作品となっていました。
時代的にも古い物となりますし、宮本先生がこの書籍を書いた当時とは、歴史的な学説についても変化をしていたりしますので、宮本先生が考える日本人の始まりなどについては、うん?と思う箇所もあったりしたのですが、後書きとして解説をされている田村善次郎先生の部分がきちんと補完をしてくれている形となっていました。
能登半島の原子的な塩の作り方を、実際に観光旅行で見たりもしたので、その部分については、すっと自分の中で頭の中に入ったのですが、内陸部については、書籍で読んでイメージをする限りでは、ど偉い大変だったんでしょうね。
もう書いてしまいますが、木を切り倒して川に流して、川下の部分で回収をして焼いて塩を出す。とか、ちょっと意味が分からないのですが、川の塩を吸収させて焼いて出している。と言う事になるのでしょうか?凄く効率が悪そうですよね。でも、それしか手段がなかった。と言うのと、保存食もこみになるのですが、魚に塩を付けて保存がきくようにして、山に売りに行ったり、山の人が買いに行ったり、魚の栄養分。と言うよりも、塩分を取るのが目的だった。とか、ほへー!と思いましたね。
宮本先生の作品は全部読みたい。と思ってはいるのですが、他にも色々とあって、中々消化をしていけないのですが、これは良いですね。頼むからハゲの作品だったり、訳の分からん日本はココが凄い!とかの本を読んで、ホルホルして、日本人でよかった!とか言っていないので、こうした本を読んで、過去の日本人について知る姿勢を持った上で、保守と名乗って貰いたい。
塩を持ち運ぶ時、馬ではなく牛を使う。それは牛さんは、そこら辺に生えている草を食べてくれるから。馬の場合だと、中々食べてくれない。知らなかったですよね。一つお利口になれました。
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