トホホな歴史とタハハな大冒険!
――けっして暗記しないでください。
1942年、<別の世界>ではコロンブスが、ひとつの驚くべき習慣を発見した。「ポトラッチ」、それは「どちらがよりすばらしい贈り物ができるか」という戦い。この習慣は急速に世界中にひろまっていった。……。
さて、200X年の<こちらの世界>。せっかく美由紀が大介をデートに誘ったのに、お邪魔虫の金平のせいで事故に巻き込まれた!笑える大冒険。
面白いけれど、子供向けか?
ポトラッチ、それは贈り物をお互いにし続ける形の戦いであり、エスカレートをしたせいで、規制が入った、負けた側が得をする不思議なアメリカのインディアンにあった風習となります。何故、この児童向け書籍を読んだかと言いますと、原因は望郷太郎にあります。
上記ページ内でも動画でポトラッチの事について書いていますが実にユニークと言いますか、普通は知らないでしょう。と思える風習ですね。今ではないでしょう?
今作品については、主人公含む、三人の小学生が、ポトラッチが当たり前となっているパラレルワールドに移転してしまい、そこから、元の世界に戻るのがベースとなるのですが、途中で世界ポトラッチ大戦が始まってしまい、すんでの所で。と言う話になります。
ただし、これについては、小学生。ましてや、今の時点での小学生が読むにはハードルがより高い印象を受けましたね。著者である、かんべむさし先生は何を考えているんだろ?いや!作品としては面白いんです。ただし、それはある程度以上の、当時の国際情勢などをうっすらと記憶をしている大人が読んで、面白い。と言う意味ですね。
読み終わった後に、面白かったけれど、児童向けではないな?と思っていたら、やはり作者の言葉で、かんべむさし先生、本人からのメッセージで、中学生、高校生、あるいは大人になってから、是非ともまた読んでみて下さい。と言う事が書かれていました。
確かに、その通りで、作者が理解をしている事に安堵を致しました。
と言う事で、大人が読めば面白い!でも、今の子供、小学校高学年辺りが読んだとしても、当時の国際情勢が絡んでいく話となるので、ちょっと理解をし辛い書籍になっていると思います。
ポトラッチを通して、現代社会の薄氷の関係を読み解いていく。ちょっときざな書き方をすると、そんな感じになるのかな?と思いました。
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