頼朝の武士団 鎌倉殿・御家人たちと本拠地「鎌倉」

出版社からのコメント
2022年NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」必読書!
家系の“河内源氏”は実は傍流で妻の政子にも全く頭が上がらないが、実は“情に厚い”親分肌で仲間を増やし、日本史上・空前絶後の万馬券“平家打倒”に賭けた源頼朝! 幕府を託された義弟の北条義時は地味で目立たぬミソッカスだが、生真面目で責任感が強く過酷な内部抗争を勝ち抜き、承久の乱で後鳥羽上皇に対峙する。頼朝・義時の真実が解き明かされる、源平合戦・幕府創設・承久の乱研究の決定版!!

知らなかった事が結構あったし面白かった

まず、文庫本としては分厚い部類に入りますね。図書館で借りて、本書を見た時には、しまった!と思ったりしたのですが、砕けた文章で書かれていて非常に読みやすい書籍となっています。著者である細川重男さんは、物凄く面白いと思って貰いたかったみたいですが、物凄くでもないかな。。。でも、面白い書籍でした。

これまでに読んだ書籍でも書かれていたかもしれないのですが、お!?と思ったりした事を箇条書きしてみたいと思います。

  • 北条政子が政子と呼ばれるようになったのは、頼朝の没後で、頼朝は政子の事を政子と呼んだ事はない。
  • 大河ドラマでは、端折られた、三浦義明の最後の台詞が『人としてこの世に生まれて、見なければならないものは、全部見たさ』がちょっと格好いい。
  • 鎌倉幕府成立説として1180年がある事は知っていたのですが、その理由が、へー。と言う感じでした。

執権職と俺達の熊谷次郎直実!

色々と大河ドラマをより楽しむ為に書籍を読んできたのですが、初代執権として時政。と言う事が書かれているのですが、時政って執権って書かれている痕跡ねーよ。と言う話もあるのですが、初代執権は時政。と書かれているのもあったりと、色々とあるのですが、本書では政所別当と侍所別当を兼ねて、執権。と言う説を書いています。個人的にも、そう思うんですよね。残り問注所になるのですが、現代で言えば裁判所ですから、軍事・政治を抑えたら、もう裁判なんて、あってないようなものでしょうからね。

それと、縁があり、埼玉県に在住となりまして、高校も熊谷の高校に通っていましたので、駅前にある、熊谷次郎直実の像については、昔から見ています。

平家物語にも、平家との戦いの中で平家一族の人間が、自分の息子と同じ年齢位で、泣く泣く斬った話が出てくる訳ですが、その熊谷次郎直実の息子が、源頼家のボディーガードをやっていた。と言う話が本書で掲載をされています。

その時の別の人物とのやり取りで、熊谷次郎直実って、勢力としては、大した事がなかったんかい!?と言う話が書かれていて、ちょっとショックでした。

後は頼朝の部下に対する発言ですね。この辺りは吾妻鏡には、あまり記載をされていない点になっていて、それぞれの武将が、自分の家のの日記とかで書いていたから残っているケースがあるのですが、色々と細かい点についても、記憶をしていて、切れた時の台詞が中々ぐっときますね。言われた方は、そう思われていたん?ショックだわ。。と言うのもありますが、俺達の小代こと、元は正代。はい、埼玉県の東松山の知名で、鎌倉時代に九州に地頭の代わりに行かされて、九州に根を下ろした小代氏ですが、たまたま頼朝が通りかかったような場面で、お?おめーの事は知ってるぞ。頼りにしているぜ。みたいな台詞を言われているんですね。

下の人間から見たら、トップの人間に、そう言われると嬉しい気持ちになるのは分かりますよね。小代氏の日記に書かれているみたいです。

頼朝自体は、現在の『鎌倉殿の13人』では、かなり冷徹な一面が強く出ているのですが、義経の首桶の前で少し挽回をしたのかもしれませんが、全体的にはヤクザの割と良い親分。と言う感じだったんでしょうね。ヤクザに良い悪いとかねー!とかそうした話ではなくてね、当時の鎌倉の武士なんて、現代の価値観で言えば、そもそもが、まともじゃねーですからね。

結構、冊数としても、関連書籍は読んだつもりなのですが、こちらの『頼朝の武士団 鎌倉殿・御家人たちと本拠地「鎌倉」』と以下の永井路子先生の『源頼朝の世界』。この二つを読めば、充分なのではないかな?と思えてきました。それ以外の本を読んでいたから、本書についても、途中で、うん?となる事なく、ある程度はスラスラ読めたと思いますが、オススメをするとしたら、今作と以下の作品となります。

頼朝の武士団 鎌倉殿・御家人たちと本拠地「鎌倉」を読んでみよう♪

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