宮本常一 —旅する民俗学者(土佐源氏『土佐乞食のいろざんげ』収録)

宮本常一 ---旅する民俗学者

宮本常一 —旅する民俗学者

口絵 宮本常一写真集成 オン・ザ・ロード―写真という「記憶の島」
巻頭言 知恵の宝庫の発掘作業
宮本常一の思い出 エッセイ
特別対談 旅する民俗学者―今なぜ宮本常一なのか(谷川健一・佐野眞一)
宮本常一の継承 エッセイ
評論
レポート
増補資料 「土佐源氏」幻のポルノ版 「土佐乞食のいろざんげ」(伝・宮本常一)
資料

早すぎたかな?

宮本常一先生の作品は写真集を抜きにしてだと、二冊しか読んでいない状態で、こちらの書籍を読んでしまったのですが、せめてもう少し、後3冊位は最低でも読んでから見るのが正しいのかな?と思える内容でした。

宮本常一先生の単行本未収録などの文章も掲載をされていたり、対談記事などもあるのですが、概ね半分程度は宮本常一先生を知っている人達から見た、宮本常一先生について語っている内容となります。

文庫本で出版をされているケースでは、テーマ別の書籍になっているのですが、こちらの書籍では包括的な形となっているので、どうした事が書かれているのか?と一言で言うのが難しい。勿論、民俗学についてなのですが、鉱山の事から対馬の文化について、民俗学の課題についてと、幅広い内容となっています。

それよりも、まだまだ宮本常一について勉強中の身としては、度肝を抜かれる作品が収録をされていました。それは後述。

私にとっての宮本常一

最近はいきりたっている人も多くなりましたね。日本人の誇りとか日本人に生まれて良かった。とか、それはそれで結構です。

宮本常一先生の『忘れられた日本人』をなんとなし、いつも行っている本屋で手にとってみて、終わりの方を見ると、何度も増刷をされているロングセラー作品である事を知りましてね。

タイミング的には、ちょっと歴史学をより理解をする為に、民俗学と言うのも知識として知っておきたいな。と思っていたので、購入をしたのがきっかけでした。

こんな面白い作品があったのか?それが一言での感想でして、以来、古本屋とかでも宮本常一先生の作品を探していて、少しずつ未読の状態もありますが、我が家には宮本常一先生の作品が並び始めています。

読み終わった後に残ったのは、日本人なのに、これを読んでいなかったのは、恥ずかしい。と言う気持ちでしたね。その後に『塩の道』についても読んだりしたのですが、何でこんなに面白いのか?ちょっと理解出来なかったのですが、本書の中での対談で、その説明がされていて、納得出来ましたね。

2000年代初頭に、静かな宮本常一ブームが発生をしていたみたいで、こちらの本書が発売をされた時にも、静かな宮本常一ブームが起きていたみたいです。大分静か過ぎて、私の耳や私の周りの人にも届かなかったのですが、ようやく私にも届きました。

歴史学の大家である細野先生

こちらも本書について書かれているのですが、歴史学者で有名な方に細野先生がいらっしゃいますね。作中に細野先生と宮本常一先生の違い。と言う事が書かれているのですが、細野先生は東、宮本先生は西。と言う事があるのですが、これでふと思った事があります。

細野派と宮本派。出来れば仲良くしていきたいと思うのですが、細野派は天下国家を語る事が多く、目線の置き所に庶民がいない。一方、宮本派は庶民目線であって国家概念よりも、そちらを上位に置いている。これは全くの個人的な主観になるのですが、読んでいて、そう感じましたね。

どちらが正しいとか、良いとか、そうした話では一切ない事ですし、私の主観が合っているかどうか?なんてのは、分からない話なのですが、少しだけ自分の中で感性が磨かれた気持ちにさせて頂きましたね。

土佐源氏『土佐乞食のいろざんげ収録』

『忘れられて日本人』は間違いなく名著な訳ですが、その中でも『土佐源氏』と言う箇所に強く感銘を受けた人が多いみたいです。私自身も、すげーな!と思ったりしたのですが、作品の中でのNo.1か?と言われたら、え?と言う感覚があったのですが、面白い作品ですよ。

土佐源氏と言うので、何だか武士の話なのかな?と思うかもしれませんが、別のタイトルにて、『土佐乞食のいろざんげ』となっていますので、乞食のセックスの思い出話になります。その描写が非常に文学的で面白いのです。それで衝撃を受けた方も多い作品ですね。

例えばですが、幅允孝さん。バッハと読むみたいですが、お洒落な会社の代表でございますが、その方の記事にこんなのがあります。

この記事だけだと、幅允孝さんが、こちらの書籍なり、下に配置をしている元ネタの書籍を読まれたのか?分からないのですが、幅允孝さん、読んでいないのでしたら、こちらの書籍にて、『土佐乞食のいろざんげ』を読まれた方が宜しいかと。腹抱えて笑います。

この有名な『土佐源氏』ですが、取りあえず元ネタの書籍をアマゾンで紹介。

で、内容についてですが、宮本常一先生の創作が大分入っていると言う話です。

ちょっとショックではありますが、根本的に、何で宮本常一先生は、このポルノ内容を創作を入れていったのか?創作をしたのであれば、どの部分になるのか?佐野眞一先生の作品に描かれているのかもしれませんが、まだ私自身は未読の状態です。

未読なのですが、このページを作成するに当たって、やべー回答に行き着きました。

なるほど。宮本常一先生が創作をした理由が、そこにあるかもしれませんね。

どんな理由があれども、『土佐源氏』が名著であり、多くの読んだ人の心に残っている事も事実でありますし、『土佐乞食のいろざんげ』がもっとエグイ内容なのですが、何だか色々と考えさせられる。と言う事には変わりはないでしょう。

読んだ事がない人は、読もう!

宮本常一先生のお勧めの他の作品

こちらのページを見て頂いている方であれば、皆さんご存知。と言う作品ばかりになるかと思います。ベタベタですが、忘れられた日本人は、かなりの衝撃を受けましたね。

宮本常一 —旅する民俗学者を読んでみよう♪

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