
秩父事件 農民蜂起の背景と思想
内容(「MARC」データベースより)
事件の中核となった風布村の困民党・自由党の組織過程を分析し、秩父農民のおかれた社会経済的背景および群馬事件との比較を通して未曾有の農民蜂起の実像に迫る。
これは秩父事件の概要の中身の書籍
秩父事件の主要の登場人物の名前も、はっきりとしていない段階のレベルとなっていて、ちゃんとした概要が書かれている書籍を通じて勉強をしてみよう。と思い、こちらを購入したのですが、これは概要を説明している書籍ではありませんでした。
なので、同じように概要の勉強を考えている方は、スルーをされた方が懸命となります。
本書で扱われているのは、秩父事件を中心に、群馬事件についても最後に扱っているのですが、当時の農民の生活の実態調査を資料を元に考察をしている内容となります。確かに生活苦に喘いでいる人もいるけれども、そうでもない人もいる。
そして、自由党との連携から、秩父事件において思想があったのではないか?と言う事を探っている書籍になりますね。
まだまだ秩父事件の勉強については、これからの段階となりますので、秩父事件の背景に思想があったのかどうか?については、自分なりの結論も出す事が出来ない状態となるのですが、どうなんでしょうね?民衆暴力を読んだ限りでは、思想と言えば思想になりますが、それは江戸時代から激変した情勢に対しての、昔へ戻してくれ!と言う反動も含まれていると思いますので、プロレタリアート云々の世界の思想ではないのでは?と現時点では個人的に考えています。
いずれにしても、硬派な形での調査をしている書籍となっていて、秩父事件の深層の勉強をされたい方であれば、ご一読をしてみるのが良いかと思います。
当時の裁判上での証言などの資料も掲載をされているのですが、現代語訳をされていないので、読むのも一苦労。理解をする事は出来ず。と言う事で、著者の若狭さんに置かれましては、もうちっとバカが読んでしまう事を念頭にして頂き、現代語訳なんかも付けて頂きたかったですね。難し過ぎる!
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