水木しげる先生の『敗走記』と『ビビビの貧乏時代』を読んで、最後はドリヤス工場の『評判すぎる文学作品をだいだい10ページくらいの漫画で読む。』で締めよう

水木しげる先生の『敗走記』と『ビビビの貧乏時代』を読んで、最後はドリヤス工場の『評判すぎる文学作品をだいだい10ページくらいの漫画で読む。』で締めよう
水木しげる先生の『敗走記』と『ビビビの貧乏時代』を読んで、最後はドリヤス工場の『評判すぎる文学作品をだいだい10ページくらいの漫画で読む。』で締めよう

夏季休暇のシーズンに突入となりました。私はテレビが故障して以来、なくても良いやで。過ごしているのですが、毎年日本の夏季休暇のシーズンは日本の敗戦日にも重なりますので、戦争を特集した番組が多くなると思います。

まだ生きている人の多くは戦争時に子供だった人が多いと思います。残念ながら故人になってしまいましたが、実際に戦地に赴き、死ぬ寸前を何度か回避をしてきて、戦後も生き抜いた水木しげる先生の作品から戦争と戦後を読み、そっくりな絵柄のドリヤス工場先生の『評判すぎる文学作品をだいだい10ページくらいの漫画で読む。』を読んで、夏を過ごしてみるのも一興でしょう。

『敗走記』

水木しげる先生の作品は、事に傑作と呼ばれる作品も非常に多くなっていて、当時の版権の問題なのか?タイトルを変えたり、編集を加えて長くなったり、短くなったりして、他の作品などにも掲載をされているケースがあったりします。

この『敗戦記』についても、掲載をされている作品の半分ぐらいは、私個人としてはすでに読んだ事がある作品となっていました。

悲しい話もあれば、美談と言える話も掲載をされています。全てが一本化をされている作品と言う訳ではなく、敗戦に関わる戦争の話が6本掲載をされている作品となります。

主に関西方面。特に沖縄諸島では自衛隊による要塞化が始まり、元々住民の数が少なかった地域に自衛隊が引っ越しをしてきて、物が言いにくい空気になっていき、新たな戦前に近づいている。作品とは違った形での戦争になるだろうけれど、軍隊と言うのが今も昔も本質的には大して変わらない、生身の人間である。と言う事を思い出させてくれつつ、今後の事を改めて考えさせてくれる作品ですね。

『ビビビの貧乏時代』

これはうーん。時代背景が緻密に描かれている点と、水木しげる先生自体が戦争に行っていた。と言うのもあれば、戦後と言う混乱期も含めての話になりますが、水木しげる先生が、それなりにお金に融通が効くようになったのが、50代手前になって、貸本屋から、皆が雑誌を読んで、漫画を購入するようになった時代に突入をしてからになってからになります。

いやー、そう考えると中年だろうが、50代をすでに過ぎていながらも不遇な人生を送っている人に元気が出る本になりますね。そうは行っても、見向きもされないけれど、コツコツと続けている人がスポットが当たるかもしれない。と言う話であって、何もしてこなかった人には厳しいかもしれませんね。

戦争に行っている最中の話は全てカットをされていて、戦争前と戦争後の話となっています。実話をモチーフにしていますし、池上遼一先生を生んだのが水木しげる先生。と言うのはあまり知られていない話ですよね。

今でこそ漫画家になると、ヒット作で印税生活で悠々自適。と言うイメージがありますが、あの手塚治虫先生えですら、原稿料金だけの雑誌生活時代には、割とカツカツの生活となっていて、今のように単行本、さらにはグッズ販売によるロイヤリティなどの時代とは以前は違いましたからね。

と、話が逸れてしまいましたが、最初の冒頭部分に書いているように、戦後のリアルな描写が秀逸となる作品となっています。もう多くの人が忘れてしまっている話がひょいと普通に出てきます。変に日本を美化している人は読みたくないし、受け入れたくない事実なのでしょうね。。

『評判すぎる文学作品をだいだい10ページくらいの漫画で読む。』

『評判すぎる文学作品をだいだい10ページくらいの漫画で読む。』
『評判すぎる文学作品をだいだい10ページくらいの漫画で読む。』

まず、痴人の愛から始めているのが凄いな。。と思いますが、和洋問わずとなっていますね。シリーズ化もされていて、合計で定番・必修・有名と、今作の評判を合わせて4作品が販売をされています。

普段、読書の習慣がない人にとっては、これほど良い作品はないと思いますね。あくまでもあらすじを漫画化している。と考えて頂きたいのですが、読書の本質は文字を通して自分との向き合いにもなります。

読んでみて、もっとちゃんとした形で読んでみたいな。と言う作品に出合う事が出来たら、その作品を改めて読めば良いと思います。私自身も小説と言うジャンルは増えてなジャンルとなりますし、この辺りの世代の文学となると、少し分かり辛い書かれ方をしていたり、今はもうないので、イメージしにくい物が描かれていたりするケースもありますので、こうした漫画と言う形でストーリー自体を理解しておくのは、良い事だと思いますし、楽しく読めました。

もう販売をされてから随分と経過をしますので、中古と言う形であれば、かなり安く販売をされていたりすると思います。ちなみに漫画家のドリヤス工場さんは、絵柄が水木しげる先生にそっくりとなるのですが、水木しげる先生との関係性については、私自身は分かりません。

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