【紹介記事掲載情報】
2021年10月23日(土) 朝日新聞 (書評)「貧困パンデミック 寝ている『公助』を叩き起こす」 稲葉剛〈著〉 評者:藤原辰史 氏(京都大学准教授)
2021年7月24日(土) 朝日新聞(フロントランナー)稲葉剛さん 「現場で公助が見えない。自助も共助も限界だ」
【内容紹介】
2020年来のコロナ禍は、女性や若者等の貧困問題を可視化させた。長年、住居支援を中心に困窮者支援に取り組んできた著者が、コロナ禍の生活困難層への支援活動の記録を綴り、すべての人に健康で安全な生活が確保されるため必要な政策について提言する。
◆目次
はじめに―2019年~2020年、冬
第1章 2020年春
【2020年3月】緊急提言:コロナ対策は「自宅格差」を踏まえよ――感染も貧困も拡大させない対策を
【2020年3~4月】もう一つの緊急事態――「誰も路頭に迷わせない」ソーシャルアクションの記録
【2020年4月】ネットカフェ休業により路頭に迷う人々――東京都に「支援を届ける意思」はあるのか【2020年5月】生活保護のオンライン申請導入を急げ
第2章 2020年夏
【2020年6月】世界中の路上生活者を支えた猫の死――「反貧困犬猫部」と「ボブハウス」
【2020年7月】「感情」や「通念」で切り崩される人権保障――名古屋地裁で出された2つの判決を批判する
【2020年8月】貧困拡大の第二波と制度から排除される人々
インタビュー 居住支援の活動から
第3章 2020年秋
【2020年9月】「自立支援」の時代の終焉を迎えて――住居確保給付金から普遍的な家賃補助へ
【2020年10月】「家なき人」に住民が声かけする街――コロナ禍で進む「路上脱却」の背景とは【2020年11月】年末の貧困危機、派遣村より大事なことは第4章 2020~21年冬
【2020年12月】コロナ禍の年末、生活保護行政に変化の兆し
【2021年1月】底が抜けた貧困、届かぬ公助――コロナ禍の年越し炊き出し会場の異変
【2021年2月】権利と尊厳が守られる生活保護に――「三方悪し」の扶養照会の抜本的見直しを
第5章 2021年春
【2021年3月】横浜市「水際作戦」告発があぶり出したものは
【2021年4月】「住宅危機」――長期のコロナ禍で深刻化の一途
【2021年5月】参議院厚生労働委員会での参考人発言
あとがき―アフターコロナの「せめぎ合い」のために
初出一覧
コロナ禍に起こった民間団体の支援策
まだ記憶に残っているうちに、書籍と言う形で読んでおかないと、自分の都合の良いように、記憶が改ざんをされてしまいますからね。コロナによって政府がどれだけ無策で、うすっとろい対応や斜め上の対応をしていたか?きちんと読んで記憶を強化しておきたいと思いますが、まず本書については半分程度はコロナ禍によって起きた、漫画喫茶などで寝泊まりをしている、実質的なホームレスの方々への支援であったり、それを支援する稲葉剛さんが代表を務める支援団体がどう言う動きをしていたか?などが書かれています。
残りの半分については、コロナも関係をしているのですが、生活保護の現状についてとなります。生活保護についての知識としては、読む前の時点では、水際作戦と呼ばれている、生活保護を申請しようとしても、追い返す為にあらゆる嫌がらせ行為を行って、気力をへし折る。位の認識だったのですが、実態は凄いですね。嘘をついてまで追い返す。と言うのが全部ではないのでしょうが、一部であったみたいです。
これって、役人にとって、何の意味があるの?生活支援課みたいなのがあって、そこで生活保護申請者が何人きて、何人を返したらボーナスアップ!とかあるの?と疑いたくなるレベルですね。生活保護を申請にきた人が申請が通ろうが通るまいが、お前に給料には関係ないだろう?と思うのですが、何で、どうやって追い返すか?と言う事に力を注ぐのでしょうかね?自治体が財政赤字になって、地方公務員の給料が削減される。と言う可能性はありますが、それをどうやって防ぐか?安心して皆が暮らせて、安定的に給料が上がる仕組みを作るか?それを考えるのが本来の公務員の仕事じゃないの?
覚えている事
覚えている事として本書でも書かれているのが自営業やフリーランスの方への家賃支援ですね。受給要件としてハローワークに通って、正規雇用を目指すのが要件としてあって、それって自営業やこれまでやっていた仕事を辞めろ。と言う事だよね?と言う事で問題になりましたね。結果、反対の声を受けて、ハローワークに通う。と言うのは撤回をされたのですが、政府が旗振り役となって、多様な働き方とか言いながらも、何もフリーランスの事なんて考えていなかった。と言うのが良く分かる事例でしたね。
また嘘をついた安倍晋三だけれど、忖度がちょっとだけ良い方向に向いた唯一の事例
安倍首相はこれに対して、『生活保護に対して攻撃的な言質を弄しているのは自民党ではない』と反論しながらも、『文化的な生活を送る権利があるので、ためらわずに(生活保護を)申請してほしい。われわれも様々な機関を活用して国民に働きかけていきたい』
158ページ
とありますが、まず、生活保護に対しての攻撃的な言質をしていたのは、間違いなく自民党です。これ、何度か本書の中で登場をしているのですが、役所とも掛け合いをしている著者の稲葉剛さんの立場的にも明確に記載をしていないのですが、代表的なのは片山さつきですね。
ちなみに、高市早苗と言うナチス礼賛本への帯へのコメントを書いたりしたのですが、保守と言う割には、その件については全く記憶にない。と自分の記憶の保守も出来ない御仁も生活保護に対してこうした発言をしてます。
これについては、不正受給をしている人に向けたものであって、通常の生活保護の方に向けてではない。と言う趣旨の弁明をしていますが、生活保護を受給している人のうち、不正受給に該当をしている人は何%なのか?また、本来的には生活保護の対象者に対して、生活保護がどれだけ行き届いているのか?以下に表があります。
これを考えて頂ければ分かりますが、本来的にコストとして生活保護を行き届けさせた方がコストが跳ね上がるのは間違いないでしょうね。つまり高市の発言は不正受給とそれにおよぶコストの問題として趣旨としていますが、コスト面を考慮すると、行き届けた場合には膨大なコストが掛かります。それが財政的に出来ない。と言うのであれば、憲法改正の話をする時に、憲法9条だけではなく、生活保護の廃止もはっきりと言って貰いたい。自民党の憲法改正草案を読む限り、どう考えても、公的補助をカットさせる為に、家族を全面に出していますね。これは家族に面倒を見させて、生活保護どころか、年金すら廃止にしたい。と言う思惑が感じられますね。
と言う事で、どう考えても、自民党が生活保護に対して攻撃的な言質をしていたのは間違いありません。また安倍晋三は嘘をついていましたね。と言う話なのですが、生活保護に対してためらわずに申請を。と言う言葉が多少効いたのか?生活保護の広報も多少は展開をされたらしいです。総理がそう言っているんだから、多少は広報を打っておかないと、言っている事とやっている事が違うじゃないか!と総理が怒られてしまう。と役人が現場で考えたのでしょうね。でも、地方公務員には届かない。と言う事で、水際作戦が一部では残念ながら決行をされました。
赤旗の記事をリンクするのは、流石に初めてではないだろうか?と思うのですが、言及をしっかりとしているメディアが少ないのだからしょうがない。一応は大阪と言う事で、維新になりますので、維新が大嫌いな赤旗を掲載をする代わりに大阪市の言い分も掲載をしておきたいと思います。
※上記記事としてリテラを使っています。リテラが政治的なスタンスがあるのは重々承知をしていますが、片山さつき・高一早苗の発言の事実である為に、記事リンクとして不適当と全く個人的には思いませんでしたので、リンク先として掲載をしておきました。
扶養照会を即時廃止にしよう
もう国民マイナンバーとか言うので、即時に親戚関係の収入とか分かるだろう?関係性(疎遠になっているとか、DVを受けている)まではマイナンバーでは分からないかもしれませんが、生活保護を躊躇う理由の上位として、親族への扶養支援出来るか?どうか?の催促がされます。これが生活保護申請を躊躇う大きな要因となっているのですが、その扶養照会の結果、親族なりが支援をします。と言う結果になる%がどれ位か?それについては本書を読んで貰いたいのですが、もう辞めちまえよ。と言う位です。
はっきりと名前を書いてしまいますが、生活保護としてバッシングを受けたのは、芸人の次長課長の河本とキングコングの梶原になりますが、あれ?お前、うん千万円の収入がある人達でしょう?で対象者は親でしょう?親だからと言って、生活の面倒を見ないといけない。と言う話ではないのですが、キリの良い所で言えば、毎年余裕で1000万円以上の貯蓄が可能なレベルであれば、300万円位くれてやれよ。と思うじゃん?800万円は生活に必要。とか親が抜かしてきたら、頭おかしいのかな?と思いますが、年齢も考えたら、300万円あれば充分だろ?と言う話になりますからね。そして、それ位の余力はありますよね?と言う事だったから、叩かれたのであって、普通のサラリーマン家庭であれば、もう一人の世帯の生活の面倒を見るだけの資金の工面は難しい。と言うのは、普通に考えたら、当たり前の話でしょうね。
国の方針として、今回のコロナ。および、著者である稲葉剛さん達の団体の力もあり、本人の望まないケースであれば、扶養照会をしなくても良い。と言う方向に切り替わりました。現場もこれまでの扶養照会の実績を考えて、やる必要あるの?と考えていたみたい、いやー、無駄な作業も減らせて良かった良かった。となるはずなのですが、今でも多くの現場では、扶養照会を行っているそうです。意味ねーじゃん。要するに生活保護を何とかして、撥ね付けてやる。と言うマインドだけが地方公務員と言う組織の中には残っているのでしょうし、役人や市町村長としても、生活保護がこれだけ増えました!と言うのは、本来としては行き届いていなかった人へ届ける事が出来た。と解釈をする事が出来るはずなのですが、そうは受け取らない国民が多いから、避けたいんでしょうね。
今回のコロナもそうですよね。健康で働ける状態にあるけれど、生活を支えるだけの働き口と収入の確保が出来ない。あるいは、怪我や精神疾患などで働けなくなってしまった。明日は我が身。それぞれがマインドをバチン!切り替えて行かないと行けないのではないでしょうか?
1回こっきりの10万円の支給がありまして、私自身もどこかに半分位、寄付でもしようかな?と思ったりもしたのですが、タイミング悪く盲腸になりまして、手術代で消えました。また長年服用をしているステロイド剤の影響で抑うつ診断が下されて、現在も量的には10ミリとなりますので、そこまでではないですし、お薬が効いているお陰で何とかなっていますが、一難去ってまた一難。右足の付け根が痛くて病院で診察をしてもらった所、ヘルニアの可能性あり。と言わました。この辺りは、もう少し様子見をして、更なる検査が必要となるのですが、どうなるか分からない。とりあえず、椅子に座っている限りは痛み止めとロキソニンテープを貼り付けても痛い状態で、唯一痛み。と言う程のはないかな?となる姿勢が寝ている状態になりますので、寝たきりになるかもしれません。
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