『養生訓』の著者として知られる貝原益軒(1630~1714)は、福岡藩に儒者・藩医として仕えた。博識多才で知られ、晩年に著した『朝野雑載』には戦国時代のエピソードが満載されている。本書は、そこに記された戦国武将に関する興味深い逸話を素材として、益軒が第3代藩主・黒田光之に千夜一夜物語風に語り聞かせるスタイルに仕立てた「戦国コント(小話)集」である。全42夜、登場する戦国武将は以下の通り。
織田信長/豊臣秀吉/徳川家康/徳川光圀/毛利元就/武田信玄/小早川隆景/森蘭丸/加藤清正/蒲生氏郷/明智光秀/今川義元/上杉謙信/藤堂高虎/石田三成/浅井長政/朝倉義景/竹中半兵衛/尼子勝久/大内義隆/黒田官兵衛/松永久秀/細川幽斎/伊達政宗/前田利家/福島正則/真田幸村/柴田勝家/龍造寺隆信/井伊直政/直江兼続/足利義輝/長宗我部元親/荒木村重/大友宗麟/豊臣秀頼/徳川秀忠/本多忠勝/黒田長政
面白いけれど100ページ位が無駄
毎夜、藩主に対して貝原益軒が戦国武将にまつわるお話しをする形式となっていて、藩主が話を聞くまでの1ページ近く。そして話が終わった後の、もう寝るわ。と言う締めの部分が、ほぼ同じとなっています。小説形式と言う事になりますので、省く訳には行かない部分になるのですが、毎回同じじゃねーかよ!と言う事で、1800円のうち、この部分に400円位掛かっているのではないか?と思えると、もう少し安くしてくれよ。と思えたのが本音です。中古の古本で購入をする事もありますが、今回は新書の定価で購入をしましたので、若干精神的なダメージを負いました。
内容的には戦国時代に特化をした、武将秘話。と言う内容ですね。知っていたものもいくつかあったりはしたのですが、知らない内容も多かったです。登場をしている戦国武将もメジャーな武将が中心となっているので、かなりのレベルのマニアックな人を満足させる為の内容ではなく、あくまでもライトな戦国時代ファンを楽しませてくれる内容と読み終えて認識をしましたね。
ボリューム的に、一日にどれ位の時間が取れるか?であったり、読むスピードによると思いますが、個人的には二日間、時間としては掛かりました。一つ一つは長くはありませんので、キリの良い所で休憩を取りながら読み進める事が出来ますし、慣れてくると冒頭部分はぱっと見で終える事が出来るので、読むスピードも徐々に加速していけると思います。著者は小説家となりますが、最後のページにあった北里柴三郎の自伝的小説と言う書籍が紹介をされていて、どちらかと言えば、そちらの方に興味が湧きましたね。
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