内容紹介
黒田日銀はなぜ「誤算」の連続なのか?「異次元緩和」は真珠湾攻撃、「マイナス金利」はインパール作戦、「枠組み変更」は沖縄戦に通じる――。
「誤算」と「迷走」を重ねる黒田日銀の金融政策は、かつての日本軍の失敗を彷彿とさせる。
組織論の観点から見ても、「あいまいな戦略目的」や「短期決戦志向」「属人的な決定プロセス」など、両者は驚くべき相似をなす。
だとすれば、その行き着く先は「第2の敗戦」ではないのか――。
いち早くアベノミクスに警鐘を鳴らした朝日新聞編集委員が、間違った金融政策を修正できない政府・黒田日銀の問題点を浮き彫りにする。
「メディアも有識者も経済界も、この政策をまったく批判しなくなったら、それはまるで戦時中の大政翼賛会のようなものだ。あまりに無謀な太平洋戦争を引き起こした戦争責任は時の政権や軍部にある。だとしてもそれを無批判に受け入れ、時に支持したメディアや有識者たちにも責められるべき点が多々ある。
批判を許さない抑圧的な体質も、都合のいいことしか説明しない、させないという大本営発表的な手法も、戦前や戦中に通じるもののように思える。私たちは今、相当に危なっかしい時代の淵に立っている。」(プロローグより抜粋)【編集担当からのおすすめ情報】
朝日新聞の連載「波聞風問」などで切れ味鋭い経済コラムを執筆している著者の原さんは、いち早くアベノミクスと異次元金融緩和に警鐘を鳴らしてきた記者の1人です。
その原記者が、ベストセラー『失敗の本質』で指摘されている日本軍の欠陥分析を参考に、黒田日銀の抱える問題点を丹念に検証し、書き下ろしたのが本書です。
「時系列」と「組織論」の両面から、軌道修正できない組織――日本軍と黒田日銀の驚くべき相似が解き明かされていきます。
これ一冊で、重厚な経済書ほどの読み応えがあります!内容(「BOOK」データベースより)
黒田日銀はなぜ「誤算」の連続なのか?その疑問を解くヒントは、かつての日本軍の失敗研究にあった―。「異次元緩和」は真珠湾攻撃、「マイナス金利」はインパール作戦を彷彿とさせ、「枠組み変更」は沖縄戦に通じる。組織論の観点から見ても「あいまいな戦略目的」や「短期決戦志向」など両者は驚くべき相似をなす。だとすれば、異次元緩和とアベノミクスの行き着く先は「第2の敗戦」ではないのか―。朝日新聞編集委員による全く新しい日銀批判の書。著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
原/真人
1961年長野県生まれ。早稲田大学卒。日本経済新聞社を経て、88年に朝日新聞社に入社。経済記者として財務省や経済産業省、日本銀行などの政策取材のほか、金融、エネルギーなどの民間取材も多数経験。経済社説を担当する論説委員を経て編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
分かるけれども、世代の違いも感じた作品
取り合えず、著者である原さんはTwitterもやっていまして、本書についても発売時にツイートをしていたみたいで、そちらを掲載しておきます。興味のある方はフォローをしておいて下さい。
『日本銀行「失敗の本質」』(小学館新書)を発売しました。失敗がわかっていても止められない異次元緩和の現状は、まるで破局するまで止められなかった太平洋戦争と二重写しです。日銀の「失敗の本質」を時系列と組織論の観点からできるだけ丹念に考察しました。ご購読いただければ幸いです。 pic.twitter.com/nutAKgNXfD
— 原真人 (@makotoha) April 3, 2019
さて、本書は、名著である『失敗の本質』と安倍政権と日本銀行が行ったゲリノミクスについて解析をしている書籍になります。分析方法としては正しいと思いますが、根本的な話、ゲリノミクスは景気が良くなれば、株価が上がる。だったら、株価を上げれば景気が良くなる!と言う空前のホームラン級のアホの発想で行われたものになるので、分析なんかをしなくても、失敗が目に見えていたので、あまり分析手法については、丁寧に読みませんでした。
記憶になりますので、覚えている限りですが、早々とリフレ派の教祖である浜田がギブアップを出したのは覚えていますね。その後、頭の良い方の弟子である、黒田が苦しい立場に立たされたのも覚えています。一人、アホが、この道しかない。道半ば。とか吠えていましたが、あれはアホだから教祖がギブアップを出したのも、多分理解をしていなかったのだと思います。
個人的には黒田さんには同情をしますね。失敗をしたけれども、教祖とアホに挟まれて、失敗しました。と口が裂けても言えない立場に立たされた苦悩。と言うのは定例記者会見でも顔色などで感じる事は出来ました。最近になって、ようやくアホも失敗した。とは言わないけれども、インフレ目標が到達不可能である。と言う事をやんわりと認めて、本当の狙いであった雇用は改善をした。とか、意味不明な事を言っていましたが、二十年以上前から、団塊世代が引退をすれば人手不足が発生をして、雇用は改善をする。と言われていて、その時がきただけで、お前のゲリノミクスとは関係ないし、そもそも正規で増えたのは圧倒的に介護職でトータル的には正規は減少、非正規が爆上げなだけで、さー、参ったね。と言う状況になりましたが、もう手遅れでしょうね。
年金を使って、株を買いまくっている。この事実でさえ、世の中の大半の人は知らない。と言うのが現実だと思います。知ったらどうなるんだろう?と思いますが、もうしょうがないよね。ちなみに数年間で大量に購入をした株価を市場に影響が出ない範囲で売ろうとしたら、50年間位は係るらしいです。短期間で大量に購入をしたので、当然株価は上がりますが、今度は長期的に売却となれば、当然株価は上げ基調にはならないので、失われる50年が追加をされる予定です。皆、頑張ろうね。
著者である原さんと自分の違いで言えば、年齢ですね。20違います。なので、原さんとしては財政破たんをさせないで、財政健全化をしなければならない。と言うスタンスなので、これは理解出来ます。ギリギリの逃げ切り成功世代となりますので、財政破たんをしないまま、貰えるものを貰って死にたい。と言うのがベースにあるのでしょうが、私の世代は取られるだけ取られて、時間切れで貰えない世代になるでしょうね。下の世代はもっとでしょう。
それならば、サッサと財政破たんをして貰った方がありがたい。と言うのが正直な所なんですよね。働けるうちに財政破たんしました。各自頑張って下さい。税金も上がります。宜しく。
頑張ってくれたけれども、ごめん。やっぱりダメでした。上げる。って言っていた件ですが、全部無しで。あ、税金また上がります。
前者と後者だったら、前者の方が良いですね。原さん世代だと、すぐに財政破たんをしたら、後者になるので、なんとしても避けたい。これが本音でしょうね。社会保障の世代間格差は深刻ですね。政治家に対応をする気持ちがあるか?ねーよ、うんなもん。で終了でしょう。
トータル的に、この書籍のタイトルに興味を持った人であれば、でしょうね。と言う事が書かれているのかな?と思います。安倍政権を熱心に支持している人の場合には、そもそも名著である『失敗の本質』の存在自体を知らないでしょうし、根本的に信仰心を大事にしているので、理論的にアベノミクスってやつを考えてみよう。と言う気持ちすらないと思いますからね。
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