平安末期の武将、源為朝。頼朝・義経の叔父にあたり、気性は荒く2mを超す大男で弓の名人として名を馳せた。九州や伊豆大島など全国に数多く点在する為朝ゆかりの地に 伝わる伝説などを紹介しながら、その生涯を様々な角度から掘り下げた紀行ガイド。
為朝伝説ゆかりの地のひとつ、佐賀県上峰町ではYouTubeで為朝の生涯を描いたアニメ「鎮 西八郎為朝」を2021年12月から配信開始するなど、為朝による町おこしに力を入れている。
豪傑な暴れん坊というイメージだけでない為朝の魅力溢れる人物像に迫る。
第1章 誕生~曾祖父は熱血・八幡太郎義家 為朝の軌跡1
為朝の出自・生誕地江口の里・父為義~九州追放に至るまでの経緯とは
第2章 勇躍~16歳にして九州全土を征服
為朝の軌跡2
九州上陸地は中津か? 最初の大蛇退治の名舞台 伴侶・白縫を娶る 黒神山の大蛇退治
為朝の居城 太宰府攻略
中津・大分・由布岳・阿蘇・木原山・日向・霧島・武雄・有田・神埼・朝倉・田川・大宰府
佐賀県上峰町~九州制覇のもう一つの拠点
邪馬台国の真ん中?/鎮西山/五万ヶ池/奥の院/屋形原/ショートムービーアニメ「鎮西八郎為朝」/鎮西山発掘調査&トレッキング
第3章 苦難~軍門に降った保元の乱
為朝の軌跡3
保元の乱勃発 兄・義朝との激闘 父の最後 為朝捕えられる
京都・近江・讃岐
第4章 再起~配流先で面目躍如の大活躍
為朝の軌跡4
出航地はいずこ? 『椿説弓張月』 為朝に救われた伊達政宗
伊豆大島・鎌倉・三宅島・利島・八丈島
第5章 雄飛~琉球における活躍劇
為朝の軌跡5
為朝の子は実在したのか かつての中山王国の首都 子孫の活躍
奄美群島・運天・首里・南城・浦添・中城
ほか
伝説の男、源為朝
いやー、全く知識としての源為朝の事を知らないで読みました。知っている事としては、保元の乱で負けた方の武将の一人。その位の認識でしたね。その為、その前後のどうも本当らしいぞ。と言う話についても知りませんでした。
ザックリと言うと、13になった頃にあまりにも暴れん坊で親父から九州に追放をされるも、その追放先の九州で暴れ回る。16にして九州を制圧。この制圧がどこまで厳格なものだったのか?不明点も多いのですが、その後に京都に呼び出されたタイミングで保元の乱が発生。源義朝・平清盛のタッグの前に負ける。この後に伊豆地方に流刑をされるも、その伊豆で暴れ回って、鎮圧をされて死亡。一応のある程度以上の信用出来る保元物語で書かれているのはここまで。
実際問題の話、本書の中では、心優しきヒーローみたいな書かれ方をされていますが、現在の大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で登場をしている、源義経が、とんでもねー、キチ扱いをされていますが、源為朝についても、個人的には同じような感じで、どうしようもねー、手がつけられなかった人物だと思います。
そんな源為朝が伝説となっていくのは、滝沢馬琴の小説がきっかけになるのかな?と思います。その『椿説弓張月』が大ヒットをして、全国的に人気が出て、色々と伝説が作られていった。と言うのが、本当の所なのではないでしょうかね?最終的には沖縄制圧までしている形になっているのですが、そうした小説の影響を受けて、ここが鎮西八郎為朝がー!と言う伝説が沢山作られたのではないでしょうか?
著者であり藤井さんは、為朝が大好き!となりますので、こう書いてしまうのは心苦しいのですが、そんな優しい人物ではなかったし、伝説の大半は嘘でしょうね。と言う印象を持ちました。
ただ、為朝の事自体をほとんど知りませんでしたので、こうした伝説の数々を持っている人物である事を知れたのは大きいですね。大河ドラマをより楽しむ為に、前後の人物の書籍とかを色々と手を付けている最中で、その過程で巡りあった一冊となるのですが、保元物語自体を一度、ちゃんと読んでみないとダメだな。と思えましたね。そう考えるきっかけを与えてくれた。と言う意味で、こちらの書籍に出会えたのは感謝です。
所で、図書館で借りたのですが、こんな本、俺しか借りねーだろ。と、のんびりと読むつもりだったのですが、予約が入ってしまい、期日までに読み終える必要性が生じてしまいました。そのせいで、ちょっと飛ばし読み。みたいな形で、じっくりとは読む事が出来なかったのが、少し心残りではありますが、次の方にきちんと期日まで返却をして、読んで頂かないとですからね。
伝説をアニメ化
こちら、佐賀県の上峰町が町おこしの一環として取り組んでいるアニメーションになります。本書の中でも作品について紹介をされていますし、町長の熱いインタビューメッセージが掲載をされています。ちなみに、二話目以降については、現時点では配信日は未定です。頑張って再生をされたら、作られる可能性が高まるので、皆でみようぜ!
なんで、こんなに源為朝について、興味もなかったし、知らなかったんだろう?と考えてみたのですが、活躍の場が九州がメインなんですよね。関東の埼玉県在住の私の周りには、流石に源為朝の伝説は少ないです。多分、嘘。と言う話で、子供の一部が鴻巣市にきて、子孫が今も残っている。と言う話も書かれていたのですが、前述をしたように、多分、嘘です。全然、源為朝と関係のない方の子孫かな?と思います。
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