偉い人ほどすぐ逃げる

偉い人ほどすぐ逃げる

「このまま忘れてもらおう」作戦に惑わされない。

偉い人が嘘をついて真っ先に逃げ出し、監視しあう空気と共に「逆らうのは良くないよね」ムードが社会に蔓延。「それどころではない」のに五輪中止が即断されず、言葉の劣化はますます加速。身内に甘いメディア、届かないアベノマスクを待ち続ける私……これでいいのか?

このところ、俺は偉いんだぞ、と叫びながらこっちに向かってくるのではなく、そう叫びながら逃げていく姿ばかりが目に入る。そんな社会を活写したところ、こんな一冊に仕上がった。(「あとがき」より)

第1章 偉い人が逃げる ―忘れてもらうための政治
第2章 人間が潰される ―やったもん勝ち社会
第3章 五輪を止める ―優先され続けた祭典
第4章 劣化する言葉 ー「分断」に逃げる前に
第5章 メディアの無責任 ―まだ偉いと思っている

時事問題だから、タイムリーに読むのがベスト

2021年に出版をされている書籍になりますが、中身は当たり前ですが、それ以前に書かれた内容となっていて、雑誌での連載内容ですね。見出しにも入れているように、時事問題。特に政治関連が多くなっていますので、興味がない方であれば、いつ読んでもさっぱり分からないでしょうし、逆に興味がある人でも、流石に記憶力には限界もありますので、そう言えばあったな。と自分自身の中でも形骸化をしてしまう可能性が高いですよね。自分自身の中では、ギリギリのタイミングで読めた。と言う印象でした。

最近は、色々な事に興味あるのですが、本書の中で興味深いな!と思ったのは以下の部分になります。かなりの冒頭の部分となるのですが、引用をしておきます。

(A)人と意見が食い違っているときには、納得がいくまで議論をしたい方だ。
(B)人と意見が食い違っているときには、なるべくことを荒立てないで収めたい方だ。

27ページ目

平成20年度と比較をして、平成28年度には、10%以上もBが増えていて、6割を超えている結果となったみたいです。

時期が時期で、平成20年と言われても、自分自身の中でもピンと来ない部分もあるのですが、少なくとも、正しさを求めるのであれば、Aが正解しかないでしょうし、私自身が子供の頃には、事なかれ主義とか、日本の政治家や官僚、あるいは大手企業に対して、蔑視の意味合いで使われてきたと記憶をしています。

結果、散々、事なかれ主義をバカにしてきた方々がこうしたアンケートになると、途端に事なかれ主義になる。と言うのが、ただただ、情けない気持ちになりますね。プライベートの話をしても仕方がないのですが、私自身、別に子供がいないので、この国がどうなろうが知った事ではないのですが、子供がいて親の立場の方は、どうやって子育てをしているのか?気になりますね。相手が訳の分からない事を言ったり、平気で噓をついても、黙っておけ。と子供に言い聞かせているのでしょうか?その点が凄く気になりましたね。まさか、自分はだらしないから、自分の意思の表明なんか出来ないけれど、お前はするんだぞ!と親として子供に言い聞かせている訳ではないでしょう?それ、クッソださいよ。

巻末に著者である、武田砂鉄さんの言葉にて、『限られた想像力を、偉い人ではなく、偉いわけではない人たちに使いたいと思っている。(258ページ目)』とありましたが、これですよね。いつかは死ぬ人生。へこへこと頭を下げて、おかしい?と思った事に、おかしい!と声をあげずに生きて死ぬ。とか、それ、もう死んでますわ。と個人的には思ってしまいます。書籍としては、以前から、それとなく、武田砂鉄さんの文章を見る機会があったのですが、思っていたよりも、表現は過激ではなく、むしろ、あくまでも常識の範疇であって、これに対して、正面切って、堂々と反論を出来る所はないのでは?と思いました。

偉い人ほどすぐ逃げるを読んでみよう♪

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