傷ついた心を照らしてくれたのは、いつも「満月珈琲店」でした。
疲れた人だけが訪れることのできる「満月珈琲店」。毎日、日没にスタートする。
憧れのお兄ちゃんに失恋した小学生。
挫折から自分の道を模索する元アイドル。
仕事に自信が持てない中堅サラリーマン。
最愛の人を亡くした年老いた女性。
マスターの元には今日も疲れた人がやってきた。提供されるメニューが、それぞれの悩みを優しく包み込む。
顔を上げたその先にある未来は―――。
イラストレーター桜田千尋の天体をモチーフにした美しいイラストと、感動の物語が溶け合い、ずっと手元に置いておきたくなる特別なイラストストーリー集。
何となく気になっていた本
明らかに自分のようなナイスミドルな男性向けに出版をされた訳ではない事は書籍の表紙カバーを見て、中身をチラチラと覗いてみたら、分かりますよね。だから買った!そして読んでみましたが、これはあれですよ。トータル的に言えば、ジョジョの奇妙な冒険でしたね。
まず、大きな猫のマスターがいるのですが、そうした世界観ではなく、あくまでも常識目線となっていて、着ぐるみだろう。と言う事で落ち着いている設定になっているのが面白いですね。ただ、注文については、お客さんが決める分けではなく、この猫のマスターがお客さんに合わせてチョイスをする。と言う形となっています。この点が、ジョジョの奇妙な冒険に出てくるトニオのお店と被って見えましたね。
そして極めつけは。と書いてしまうと内容の暴露になってしまいますので、控えておきたいと思いますが、中年世代で、ジョジョの奇妙な冒険が好きな人であれば、あれ?となるのかな?と思います。
内容については、それぞれがバラバラに展開をされているように見えて集約をしている形となるのですが、途中の時点で、あー。そう言う事か。と内容についてや、ラストについての概ねの展開についても、想像がついてしまい、その範疇の中で無事に完結となる形となってしまいましたが、書店で売れ筋?なのか?書店員が売りたいから目立つ場所に置いていたのか?どちらなのか定かではないのですが、自分の中で、ちょっと気になっていたんだよね。と言う書籍を消化する事が出来た点に加えて、推定している読者層である、女性はこうした本を読んでいるんだ。と思いましたが、内容的にこうやってバラバラに見えながら繋がっていく作品としては、凪良ゆう先生の『滅びの前のシャングリラ』などを読んでいますが、個人的にプッシュをしたいのは、『おばちゃんたちのいるところ-Where The Wild Ladies Are』になりますね。
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