君は知っているだろうか 日本には人が住めない「村」があることを──。いきなり文庫!
東日本大震災から10年以上経った今でも、住人が1人も帰れない「村」がある。東京電力福島第一原発から20~30キロ離れた「旧津島村」。かつて人気番組でアイドルグループ「TOKIO」が農業体験をした「DASH村」があった地域だ。数々のノンフィクション賞を受賞した気鋭のライターが、原発事故で引き裂かれた人々の苦悩を描く。反響を呼んだ『南三陸日記』に連なる記念碑的ルポルタージュ。
Webでも読めたんかい!とちょっとなった作品
三浦英之さんの書籍については、ほぼ全て読んでいます。内容によっては記事についても読んだりしていて、ここまで追いかけているジャーナリストの方は、他にはいないですね。クソみたいな天下国家を語るジャーナリストには興味がなくて、現場の生の人の声を届けてくれる。その過程で自分自身の葛藤も見せてくれる、そうした数少ないジャーナリストの方。と言う認識です。
さて、今回の書籍は福島県の今も帰れない村となっている、旧島津村の話が中心となっています。文章は2ページ。その後に4ページ文の写真が掲載をされている。と言う構成になっていますので、大雑把に言えば、約240ページのうち、文章のページについては80ページ程度となりますので、一日でサクッと読み終わる事が出来る作品ではあります。
三浦さんの作品については、ノンフィクションで扱っているテーマが重い物が中心となりますので、相変わらず読み終わった後に、スッキリとした読後感なんてものは味わう事が出来る訳もなく、色々と考えさせられる内容になっていますね。
土地に関して言えば、記憶の限りでは自分の名義となっている土地を保有していませんし、色々と引っ越しを経験してきているので、仮に今住んでいる場所には、もう戻れない。と言われたら、意外と大丈夫かな?と自分的には思いますが、それでも近所周辺、全員が解散です!となると、良く行っていた定食屋の親父どうしているんだろう?とか、気になる人は数人います。
そうした僕みたいな近所付き合いがそこまでない人間であったり、濃密なコミュニティが存在をしていない地区であれば、ここまで考えさせられる事もなかったのかな?と思いますが、土地柄として土地に生きる農業や乳業をしていた人が多い地区になりますので、私のような感覚ではない人が大半となっている地区での出来事となります。
中野剛志先生がかつて書籍の中で、土地に縛られている人を民族。土地に縛られていない人(要するにサラリーマンなど)は市民。と分けていたのですが、福島の原発事故によって犠牲になったのは民族なんですよね。本来であれば保守の人であれば、市民よりも民族を尊重していくべきだと思いますが、保守と名乗る政治家からは、そうした点はあまり見られませんね。
本書で書かれている内容については触れません。購入をして読んで頂くか、いつまでページが存在をするのか?分からない部分もありますが、以下に本書の元記事となっている特集ページへのリンク先を掲載しておきますので、そちらをお読み頂ければと思います。
関連動画と姉妹本
帰れない村 福島県浪江町「DASH村」の10年を読んでみよう♪
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