解説
小説家・司馬遼太郎の著書を、『日本のいちばん長い日』などの原田眞人監督が映画化。豊臣秀吉亡き後の天下をめぐり、徳川家康を総大将とする東軍と、石田三成率いる西軍が激突した「関ヶ原の戦い」を描く。これまで描かれてきた人物像ではない三成を岡田准一、策略を駆使し三成を追い詰めていく家康を役所広司、三成への恋心を胸に彼を支え続ける忍びを有村架純が演じる。日本の戦国時代における重要な合戦が、どのような切り口で映し出されるのか注目。
あらすじ
豊臣秀吉の死後、豊臣家への忠義を貫く石田三成(岡田准一)は、天下取りの野望に燃える徳川家康(役所広司)と対立を深めていく。そして1600年10月21日、長きにわたった戦国時代に終止符を打った歴史的合戦「関ヶ原の戦い」は、早々に決着がついた。有利と思われた三成率いる西軍は、なぜ家康率いる東軍に敗れたのか……?
見た感想
歴史物の本ではなく映画になりますが、司馬遼太郎の書籍をベースにしているらしいです。今の時点でも読む予定はないので、せっかく見て来たので見た個人的な感想を書いておきたいと思います。
まず、歴史物に対して、それなりの知識が前提としてない人の場合には丁寧な説明がないシーンも多くなりますので、予備知識は持っておかないと付いていけない可能性が高いですね。その他、他の方のレビューを見ても、聞き取れない。と言う方が居るみたいです。実際問題、私自身も聞き取れないシーンはありましたが、この辺りをどう解釈するか?ですかね。状況を推測する事が出来れば、聞き取れなくとも、自分の中で補完をする事が出来るのですが、特に鉄砲が放たれているシーンなども、聞き取りにくいかもしれませんが、その部分を自分の想像力で補え!と言うのが監督の意図としてあるのか?あるいは、監督がうっかりと高齢者が見に来る事を忘れていたのか。取りあえず高齢者層には、この辺りは不人気の要因の一つになるかもしれません。
この辺りは難しいですよね。漫画を読んで育った世代は行間を自分で何となしに埋める。と言う事は何も苦ではないですし、気にもしないのですが、そうした事をしてこなかった人は、作品なんだからちゃんとしろ!と言う気持ちが残るケースも多いと思います。私は前者なので、特に何も思わないし、日常の生活の中でも、ちゃんとは聞き取れないけど、状況的にこういうことだろう。と思って、そのままにしている事も多々ありますからね。それで良いじゃない。と言う感じです。
小説の司馬遼太郎の著作については、未読となりますので、どの辺りが参考になっているのかも、私には分かりませんでしたが、関ヶ原を題材にした映画で、他にどうこうしようがない部分も大きいと思いますので、何とも言えないです。
映画の公式サイトなを見ると、「愛」と「野望」が激突!となんて書かれているので、とんでもないラブストーリーが入り込んでいるのかな。。とちょっと身構えていたのですが、そこまで深くも何もない感じで、むしろ安心致しました。
歴史物の映画の場合、大概がもの凄くつまらないケースが、正直多いと思います。角川が力を込めて作った、蒼き狼が死ぬほど面白くなかった記憶が脳裏に焼き付いてしまっているので、そう思う要因かもしれません。取りあえず、面白くないのだろう。と言うつもりで見に行った為、期待値を下げていた状態だったのもあると思いますが、あれ?面白い。と言う感情が残りました。いつも観客が少ない事で、自分の中では有名な映画館に行ったのですが、今までで一番の客入り。どうした?と思いましたが、これだけお客さんが入ってくれているのであれば、当面は映画館も安泰ですかね。なくなるとやはり寂しいですし、不便になりますからね。
2016年の大河ドラマ、真田丸では、今年こそ西軍が勝つ!と私は周りに吹聴をしていたのですが、佐吉と大谷さんがいよいよか。と言って、佐助登場で、関ヶ原のシーンすらカットをされてしまう様になりましたので、関ヶ原に飢えていた所での映画でしたので、恐らくですが皆さんも同じ気持ちだったのではないでしょうかね?
岡田=黒田官兵衛は払拭されず
主演の岡田君ですが、やはり黒田官兵衛のイメージが強く残っている人も多いと思います。特に甲冑を着ている状態の岡田君を見て、誰役だと思いますか?と聞いたら、十中八九、黒田官兵衛と答えられてしまうのではないでしょうかね。
それを払拭する機会になれば。と思い役を引き受けたのかもしれませんが、個人的には払拭するに至りませんでしたかね。
映画 関ヶ原のキャスト
結構揃っている感じでしたが、松山ケンイチ君は、これ、撮影1時間位じゃない?と言う気がするのですが、どうなんでしょうかね?ワンシーンのみの登場となります。化粧とかもありますので、1日はどうしても掛かるのでしょうが、これでガッツリと頂いている物を頂いていたら、今作の中では一番美味しい役どころでしょうか?俳優さんとは関係ありませんが、オーケストラで最後にシンバルを1回叩くだけの人も、他の演奏者とギャラは基本的には一緒みたいです。最後の締めの音になりますのでプレッシャー代と言う事なのですが、そもそも、1回だけのシンバル叩くから2000円ね。と言われたら、生活出来ない金額になりますので、誰もやらないでしょうからね。
作中では、やはりと言う形になりますが、大谷刑部と島左近が良い味を出しております。何故か島津軍団は薩摩弁となっていて、何を言っているのかが分からず。他にも北政所が愛知弁なのですが、他の役者さんは標準語でしたね。どうせなら皆で方言を使ってくれたら面白かったですかね。
柿のエピソードがなかったでござる
三成は「ノドが渇いた。水が飲みたい」と言いました。
すると周囲の人は、言ったのです。
「残念ながら、今は水がない。しかしかわりに、柿がある。かわりにこれを食べてはどうか?」あなたなら、どうしますか?
おそらく大半の方が「そっちがいい! 食べる!」と言うはずです。
しかし、石田三成は、こう答えたのです。「柿は、体を冷やし、お腹を壊すことがあるから、いらない」もちろん、そんなことはないと思いますが、当時はそう考えられていました。とはいえ、当時であっても「そんなこともありえる」くらいで、大半の人が気にせず食べていたでしょう。
ただ少なくとも三成は「体に悪い可能性がある」と考え、そして断ったわけです。これを聞いて、柿を渡そうとした男は、笑いながら言いました。
「お前は今から首を切られるのだぞ?それなのに、その後の体調のことなんか心配してどうするんだ?」すると三成はこう言ったのです。
「立派な人間たるもの、たとえ眼前に死刑を控えていたとしても、その最期の瞬間まで体を大切にし、一生懸命生きるべきなのだ」
何故!柿のシーンを入れてくれなかったのかな!とちょっと残念でした。小説を読んだ方であれば、この部分をもっとこう!とか色々と言いたい事もあると思いますが、皆が納得をする事が出来る作品を2時間ちょいに凝縮をするのは、不可能でしょう。前提の予備知識を持っている人であれば、ストーリー的に不明になる事もありませんので、個人的には楽しめました。
映画【関ヶ原】タイアップツアー特集
阪急交通社が映画 関ヶ原とタイアップをしているらしく、色々と関ヶ原にまつわる形を巡りツアーが組まれています。トップページのローテーションバナーから関ヶ原の映画のバナーが表示をされているので、気になる方はサイト内を見て頂ければと思います。
映画【関ヶ原】関連の動画&リンク
最後の動画はゲームになります。自分もやりましたが、西軍で勝つのはもの凄く大変で、何度もやり直しをしました。最近は大河ドラマでもこちらのゲームのシステムが採用をされており、映画の中でも強力として最後の方に会社名が出ていましたね。
映画見るのに良いサイト
月額1990円で、大量の映画を楽しむ事が出来るサービスがU-nextになります。昔であれば、Wowowみたいな感じですかね?Wowowは今でもありますが、U-nextはマルチデバイス対応となっていて、IDも4つまで発行可能となっていますので、家族で楽しむ事も可能です。31日の無料体験も可能となっていますので、お気軽にどうぞ。
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