出版社からのコメント
「調子の狂ってしまったこの現実世界で何が起こっているかを見通し、それがこれからどうなっていくかを考えること――これこそが現代の私たちに最も求められているものであり、いわゆるAI(人工知能)には代替できない人間らしい知的な営みでもあると思います。それがつまり、「思考する」ということなのです。」
(「日本の皆さんへ」より)
【目次】
日本の皆さんへ
序章 思考の出発点
1 入力 脳をデータバンク化せよ
2 対象 社会とは人間である
3 創造 着想は事実から生まれる
4 視点 ルーティンの外に出る
5 分析 現実をどう切り取るか
6 出力 書くことと話すこと
7 倫理 批判にどう対峙するか
8 未来 予測とは芸術的な行為である
ブックガイド
日本のみなさんにこうして直接語ることがいかに喜ばしいことか、そしていかに光栄なことなのか、改めて申し上げたいと思います。この本で自分を振り返ってみれば、一見乱雑なことも実は創造力につながる道なのだということを再認識しました。
そしてこのささやかな気づきがこの本を通して日本のみなさんに伝わったとすれば、これ以上うれしいことはありません。
――エマニュエル・トッド
内容(「BOOK」データベースより)
「私が何かについて考える際の軸となっているものは、一つはデータであり、もう一つは歴史です」―。これまで、イギリスのEU離脱、リーマン・ショック、ソ連崩壊など数々の予測を的中させてきた、現代を代表する知性、エマニュエル・トッド。なぜ彼だけが時代の潮流を的確に見定め、その行く末を言い当てることができたのか。混迷の時代を見通す真の思考とはいかなるものか。そのすべてを世界で初めて語り明かす。完全日本語オリジナル。
著者について
エマニュエル・トッド Emmanuel Todd
1951年フランス生まれ。歴史人口学者。パリ政治学院修了、ケンブリッジ大学歴史学博士。家族制度や識字率、出生率などにもとづき、現代政治や国際社会を独自の視点から分析、ソ連崩壊やリーマン・ショック、イギリスのEU離脱などを予見したことで広く知られる。おもな邦訳書に、世界的ベストセラーとなった『帝国以後――アメリカ・システムの崩壊』のほか、『世界の多様性――家族構造と近代性』『最後の転落――ソ連崩壊のシナリオ』(以上、藤原書店)、『シャルリとは誰か?――人種差別と没落する西欧』(文春新書)などがある。
大野舞 (おおの・まい)
1983年生まれ。フランス・バカロレア取得。慶應義塾大学総合政策学部卒業、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。パリ大学東アジア人文科学研究科博士課程所属。おもな訳書に、エマニュエル・トッド『大分断――教育がもたらす新たな階級化社会』( PHP 新書)がある。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
トッド,エマニュエル
1951年フランス生まれ。歴史人口学者。パリ政治学院修了、ケンブリッジ大学歴史学博士。家族制度や識字率、出生率などにもとづき、現代政治や国際社会を独自の視点から分析、ソ連崩壊やリーマン・ショック、イギリスのEU離脱などを予見したことで広く知られる
大野/舞
1983年生まれ。フランス・バカロレア取得。慶應義塾大学総合政策学部卒業、一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。パリ大学東アジア人文科学研究科博士課程所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
これまでとテイストが違うトッドの作品
最近は忙しいですね。相変わらずマルクス・ガブリエルの出版ペースは早いですし、トッドの作品も出てきますし、ついに!マイケル・サンデルも登場!となっていて、購入をしていた書籍を消化するのに時間が掛かっています。こちらの書籍も購入をしてから、三カ月ぐらいは手元に置いていただけでしたね。読んでみると2日程度終わります。これまでの予測ではなく、こう言う形で私は考えています。と言う紹介内容の書籍ですね。
書かれている事の大枠自体に関して言えば、当たり前の話で、逆に全てをすっ飛ばして予測をしていく人なんていないでしょう。と思えます。比べるのもおこがましいのですが、私自身もインプットの部分の強化を急ぎたい。と考えていますし、自分の興味のあるジャンルとは関係のない話だって、重要だよ。と言う事が書かれていて、何だか少し安心しました。
これまでの作品の多くは、フランスを中心に世界に向けて書かれている書籍でしたが、今回は日本向けとなっています。その辺りについてはトッド自身も、初めてのプロジェクトとなっていて、興奮をしている。と言う事が書かれています。そうした事情があるのが前提ですが、最後の方とかは凄いですよね。コロナの話になりますが、死亡率で今後の予測をしていくトッドとしては、データが集まり初めて興奮をしている。と率直に書かれています。
当然ながら、コロナの状況を、一市民として喜んでいる訳ではなく、プロフェッショナルな学者として、研究材料がザクザクと掘り起こされている事に興奮をしている。と言う意味合いです。これが学者としては正しい態度でしょうね。日本に住んでいる日本の学者であれば、率直にそうした事を書くのが勇気がいると思いますが、そこはトッド先生。フランス在住で日本人向けの書籍だからこそ、本音が書けたのかもしれません。
いずれにしても、これまでのエマニュエル・トッドの作品とは毛色が違うタイプの作品となっています。トッドの入門書としては向いていないですかね。トッドが好きな人向けの作品となります。
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エマニュエル・トッドの思考地図の関連動画
モロに該当をしている動画がありましたので、追加として掲載をしておきたいと思います。
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